監修者
赤木 麗菜
【毛穴の詰まりとは?まずは「角栓」のメカニズムを理解しよう】
■毛穴詰まりの正体は皮脂と角質からなる「角栓」
毛穴の詰まりの正体は、多くの場合「角栓」です。
角栓とは、毛穴の中にたまった皮脂と古い角質が混ざり合い、毛穴の出口を塞いでいる状態のことです。角栓が大きくなると、肌を触ったときにざらつきを感じやすくなります。
■白い角栓と黒ずみ(黒い角栓)の関係
できたばかりの角栓は白く見えます。しかし、そのまま放置すると空気に触れて酸化し、黒ずみとして目立つようになります。
毛穴自体が黒くなっているわけではなく、角栓が酸化することで黒く見えている状態です。毛穴の詰まりを防ぐためには、角栓ができる原因を知り、皮脂や古い角質をため込みにくい肌状態に整えることが欠かせません。
イラスト:白い角栓と黒ずみ(黒い角栓)の関係

【毛穴の詰まりが起こる主な原因】
毛穴の詰まりを引き起こす背景には、主に4つの原因があります。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
■原因1:古い角質の蓄積(ターンオーバーの乱れ)
本来、古い角質は自然に剥がれ落ちます。しかし、加齢や紫外線、乾燥、睡眠不足、ストレスなどの影響で「ターンオーバー」が乱れると、不要な角質が肌表面に残りやすくなります。蓄積した角質はごわつきやざらつきの原因になるだけでなく、毛穴の出口を塞ぎ、皮脂がスムーズに排出されにくい状態をつくります。その結果、毛穴の詰まりや黒ずみにつながることもあります。「洗顔していても毛穴がスッキリしない」と感じる場合、この角質の蓄積が関係していることも少なくありません。
※ターンオーバーとは:お肌の新陳代謝、つまり「肌が新しく生まれ変わるサイクル」のことです。
■原因2:過剰な皮脂分泌(Tゾーンのトラブル)
皮脂は肌を乾燥や外部刺激から守るために必要なものですが、ホルモンバランスや生活習慣、ストレスなどによって過剰に分泌されると、毛穴に皮脂が溜まりやすくなります。毛穴の中に溜まった皮脂が古い角質と混ざり合って固まると、角栓が形成され、毛穴の詰まりの原因になります。特に皮脂を分泌する皮脂腺が発達しているTゾーン(額・鼻まわり)は、毛穴の詰まりなどのトラブルが起こりやすい部位です。
■原因3:乾燥によるインナードライ(水分不足)
「毛穴の詰まりは脂性肌の悩み」というイメージがありますが、乾燥肌の方にも起こることがあります。 肌の乾燥では、角層の水分低下とバリア機能低下が起こり、皮脂量や皮脂の質の変化も関与することがあります。この状態を「インナードライ」と呼びます。インナードライの状態では、表面はベタついているのに内部は乾燥しているため、皮脂が過剰となって毛穴の詰まりやざらつきが起こりやすくなります。そのため、毛穴ケアでは皮脂対策だけでなく、肌のうるおいを保つことも重要です。
※インナードライとは:お肌の表面はベタついているのに、内側(内部)が乾燥している状態のことです。
※バリア機能とは:お肌のうるおいをキープし、乾燥や刺激から肌を守る仕組みのことです。
■原因4:間違ったスキンケア(過度な摩擦や過剰な洗顔)
毛穴が気になるからといって、ゴシゴシ洗顔をしたり、角栓を無理に押し出したりするのは逆効果です。過度な摩擦はバリア機能を低下させ、炎症や乾燥を招きます。また、洗浄力の強いアイテムで必要な皮脂まで取り除いてしまうと、かえって皮脂分泌が増え、結果として毛穴の詰まりの原因を自ら作ってしまうこともあります。
イラスト:毛穴詰まりの4つの原因

■【補足】部位によって原因が異なることも
鼻や小鼻は皮脂分泌が多く、角栓ができやすい部位です。一方で頬は、メイクや日焼け止めなどの洗い残しが原因となることがあります。また、顔全体にざらつきや毛穴詰まりが気になる場合は、ターンオーバーの乱れや乾燥が関係していることも少なくありません。
【毛穴の詰まり・ざらつきを防ぐスキンケア方法】
毛穴を詰まらせている角栓を取り除くと、一時的にざらつきや毛穴の目立ちが気になりにくくなることがあります。しかし、角栓ができる原因が残ったままでは、新しい角栓ができやすく、毛穴の詰まりを繰り返してしまうことがあります。
そのため、毛穴ケアで大切なのは、角栓を取り除くことよりも、角栓ができにくい肌状態にを整えることです。
■方法① 古い角質をため込まないケアを習慣にする
ざらつきや毛穴の詰まりの原因を予防するには、古い角質をため込まないことが不可欠です。ただし、「一度に強いケアをすればいい」というわけではありません。肌に負担をかけず、継続的にケアすることが求められます。
■方法② 保湿を怠らない(バリア機能の維持)
毛穴ケアというと洗浄ばかりに意識が向きがちですが、保湿も同じくらい重要です。ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分でしっかりうるおいを補うことで、肌のバリア機能を維持しやすくなり、乾燥による過剰な皮脂分泌(インナードライ)を防ぐことができます。
■方法③ ビタミンCを取り入れたスキンケア
毛穴の詰まりやざらつきが気になる方のスキンケアでは、ビタミンC誘導体を取り入れることも選択肢のひとつです。ビタミンCはマルチに働く人気の美容成分で、肌をなめらかに整えたい方に向いています。また、セラミドなどの保湿成分と組み合わせることで、乾燥によるバリア機能の低下を補いながら、毛穴の目立ちやざらつきを防ぎやすくなります。スキンケアはひとつの成分だけに頼るのではなく、洗顔・保湿・角質ケアを組み合わせながら継続することが、なめらかな肌の近道です。
■方法④ 生活習慣を整えて肌のターンオーバーを整える
睡眠不足やストレス、偏った食生活は、皮脂分泌の増加やターンオーバーの乱れにつながり毛穴の詰まりの原因になります。十分な睡眠を確保し、たんぱく質やビタミン類をバランスよく摂ることも、肌の状態を整えるうえで欠かせない習慣です。
イラスト:毛穴の詰まりを防ぐスキンケア方法

【まとめ:毛穴の詰まりの原因を正しく知ってなめらかなう健やかな肌へ】
毛穴の詰まりやざらつきは、古い角質(ターンオーバーの乱れ)の蓄積や過剰な皮脂分泌、乾燥、生活習慣の乱れなど、さまざまな要因が重なって起こります。
洗顔だけに頼るのではなく、不要な角質をため込まないケアと十分な保湿をセットで続けることが、毛穴ケアでは大切です。
一時的に角栓を取り除いても、原因が残っている限り毛穴の詰まりは繰り返しやすくなります。毎日のスキンケアを丁寧に続け、角栓ができにくい、なめらかで健やかな肌を目指しましょう。